2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

もう一つの世界精神史

ヘーゲル哲学史は、世界精神の発生、展開、その合理の洞察と記述である。それは、ギリシャに発し、ゲルマン的国家精神によって完結する西洋哲学史であり、東洋哲学は、哲学史における一時的な存在理由しか持たない。この枠組みは、強引であるが、そう簡単に…

理念

カントの「理念」について色々と批判があるのは知っているが、その批判はどうも迫力が無いように思う。理念は、確かに「あるべき姿」を描くものであるから、内的な必然性を欠き、単なる無力な「理想」の提唱に過ぎないという面がある。しかし、カントの「理…

アリストテレス

今更ながらだが、アリストテレスは、西洋哲学の母のように感じられる。広大で、豊かな哲学の土壌を提供したアリストテレス。僕は尊敬の念を新たにした。

国家統治と戦争

仮にだが、人間の住める土地が無限にあるとすれば、国家はあり得るのだろうか? 人間の争いがあるからこそ、その調停者としての国家がある。争いの結果敗れても、その国にとどまらなければならない。互いにそういう状態であれば、国家は必要であり、その成立…

戦争の原因

そもそも「戦争」には、何か本質的に共通の部分があり、その原因もまた共通する何かがあるのだろうか? それは「人類」が負っている宿命的な種としての特性なのだろうか? 戦争は、人間の意志を媒介にしない限り起きない。それは、国家機関を総動員し、国民…

何故「戦争と倫理」か?

自分が、修士課程の研究テーマに「戦争」を選ぶ理由を思いつくまま書いてみれば、 1.戦争は、古来人類にとって「不可避」のように見えるが、他方では「戦争」の反対としての「平和」を希求する声もまた止むことがない。人類が戦争を消滅させることができるか…

この歳で修士を目指すということ

大学院修士課程試験を受けることにした。今の力からすると、合格の確率は、30%くらいではなかろうか? 楽しみは、修士論文を書くことだ。 実は、自分は卒論すら書いてない。研究テーマは、戦争と倫理を考えているが、もっと論点を絞らないといけない。

明治の人々

明治維新の政治リーダーたちも若かったが、学者も若かった。 波多野精一「西洋哲学史要」の素晴らしさは、その学識の広さ、深さも勿論だが、それを自分のものとして、自分の言葉で展開していることだ。しかも、それは現代の哲学者達のチェックを経て、なお客…

戦争

戦争は、さまざまなレベルで生じるが、国家の行為としての戦争は、国家存続が国民一人一人の命よりも大切であるという事を前提としている。

死を賭すということ

死を賭すとは、何かある行為が、自分の生命以上の価値を持つという事の別の言い方である。それは、例えば、「子どもの命を守る」「多くの民衆の生命を守る」というように、他の生命の価値を自分の生命の価値より重く見るということもある。しかし、それが、…

戦争をテーマとするということ

何を研究テーマとするのか? それは、今、自分が、「それは倫理の領域である」と決めた以上、基本的に「何をなすべきか?」という問いを立て、それに答えることに他ならない。すなわち、この私が、戦争をテーマにしようということは、戦争について「何をなす…

イスラエル 理解できない

パレスティナが、ユネスコに加盟を認められたことを怒って、パレスティナへの「制裁」として、新たに植民を行なうと発表した。 まったく理解できない。 まず、イスラエルが怒って制裁すると言うなら、ユネスコ加盟を認めた国連や決議に賛成した多数の国に対…

ヘーゲルか 非ヘーゲルか

ヘーゲルの論理展開の強靭さは、つまるところ、世界が本質的に「合理」であることを前提にしている点にある。世界が根源的に偶然的存在である可能性は否定できないと思うが、その立場に立ってしまうと、いかなる科学もフィロソフィーも成立しない。他方、世…