イスラエル 理解できない

パレスティナが、ユネスコに加盟を認められたことを怒って、パレスティナへの「制裁」として、新たに植民を行なうと発表した。
まったく理解できない。
まず、イスラエルが怒って制裁すると言うなら、ユネスコ加盟を認めた国連や決議に賛成した多数の国に対してだろう。
また、制裁の手段として「殖民」を行なうというのはますます理解できない。目的と手段がバラバラで、一体何を得ようとしているのか、誰も理解できないだろう。
この矛盾に満ちた行動は、ますますイスラエルを世界から孤立させると思う。アラブ世界に囲まれたイスラエルを守ろうとする米国にしても、かつての力はない。そのアメリカもまた国内のユダヤ勢力の圧力もあって、ユネスコへの拠出金を凍結するという。まさに悲劇的だ。悲劇的というのは、世界の子供たち、パレスティナ、アラブ世界、世界各国にとってだけではない。
何よりもイスラエル自身にとって悲劇的だ。ナチスホロコーストの被害者であったユダヤ人は、その努力によって世界から同情と尊敬を得ていたのに、今度は自分自身の愚かな行為によって、自分も周囲も巻き込む悲劇を引き寄せているかのようだ。
下手をすると再びイスラエルとアラブ世界の戦争になる。中近東は、世界の火薬庫となり、全世界を吹き飛ばしてしまうかも知れない。
何とかして欲しい。
これは、金融危機よりも深刻だ。