2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

多田富雄、柳澤桂子

多田富雄と柳澤桂子の往復書簡「露の身ながら」。 これこそ、生を教えてくれるものだ。死を意識しなければ、本当の意味で生を実感できることはできない。 重い障害を負った多田富雄の中に、芽生え、成長していったもの、過去から連続した肉体の自覚としての…

寂寥

時々、夜寝る前に、恐ろしい寂寥感、孤独感がやってくる。 これは老年のせいかとも思ったが、思い起こせば今に始まったことではない。こういう心の状態は、コントロールしようがないから困る。 まあ、起き上がって、何かやるに限るが、何をやるって言っても…

ラテン語もかあ!

T教授はドイツ語原書講読の授業で「哲学やる者が、ラテン語を知らないなんて、世の中変わったもんだ」と言った。 なんと、ドイツ語でふーふー言っているのに、ラテン語とは。ショックだなあ。確かに、アリストテレス、それを継承した中世哲学は、現代ヨーロ…

同じ時代に、同じ地球で生きていること

いいよね、同じ ってものがあるのは。ある人を憎んでも、お互い同じように憎んでいることが分かれば、ずいぶん違うよね。同時代に生きている、それが分かれば、きっと違うよね!

哲学する者、哲学を弄ぶ者、

哲学は何のためにあるのか? 人類の思考方法に大きな衝撃を与えた「哲学する者」は多い。 ルソー、ロック、カント、デカルト、ショーペンハウエル、マルクス、ニーチェ。パース、ジェイムス、デューイ。ジョン ロールズ。 格闘した者も多い。フランクル、サ…

決め打ち

人生においては、何が正しい決断なのかは分からない。 とにかく今を捨て、新しいステージに行くんだ。 大学院に行こう。現代の人間が持つべき倫理を究めよう。 それがヒューマニズムとはとても思えない。 人間を含む自然、あるいは人間が生き続けても自然を…

やっとできたか、僕の決断

近しい人の死と、若い人から寄せられる年寄り扱いの圧力によって、遂に決断することができた。感謝以外ない。僕の決断、それは今までの人生を捨てること。今まで、次なる人生の展望がなければ捨てられないと思っていた。そうじゃあなかった。捨てなければ、…

いよいよか

今年は、ずいぶん周囲の人が死んだ。一番は母、享年100歳、Mは昨年食道ガンで死んだが、その奥さんが今年の夏にやはりガンで死んだ。大学時代の仲間のJは食道ガンを告げられた。自分の身体に異変があると、やっぱり俺もか? と思ったりする。 おかげで、自分…

ドイツ語の楽しみ

この2年間ほど、ドイツ語を勉強している。大学時代の第二外国語はフランス語だったがきれいに忘れた。いや、最初から覚えようともしなかった。一通り文法をやり、NHKのラジオ放送を聞き、さらにドイツ語による哲学的倫理の原書講読という、二重に訳の分から…

歳をとって感動すること

年寄りになると、感性が鈍くなると思っていた。現にそう感じる。 しかし、「感性が鈍くなった」と感じるのは、「感性が鋭くなった」ことの証拠でもあるのではないか? 赤ちゃんは、「べろべろばー」できゃっきゃっと笑う。5歳の子供は、アリの巣を見続けて…