何故「戦争と倫理」か?

自分が、修士課程の研究テーマに「戦争」を選ぶ理由を思いつくまま書いてみれば、
1.戦争は、古来人類にとって「不可避」のように見えるが、他方では「戦争」の反対としての「平和」を希求する声もまた止むことがない。人類が戦争を消滅させることができるかどうかは、未だ解かれていない謎である。
2.戦争は、国家目的のため、あるいは国家存続のため、個々の利益や生命を犠牲にすることを厭わない。戦争は、国民一人一人が不断忘れている「国家の存在価値」を最も鋭く問うものである
3.戦争の敗北は、国家意志の変更をもたらすから、その程度によっては、国家のあり方を根底から制約することになり、その結果国民の習俗規範の変更をもたらず筈である。しかし、そこには限度というものがある。それが何を意味するか? それは未だ解かれてない謎である。