原発を容認する論理その4 倫理問題として

今朝の新聞で、ドイツが脱原発をめざした20年前、まず倫理委員会が立ち上げられ、倫理の観点から大きな枠組みが創られたという話が紹介されていた(ベルリン自由大学教授ミランダ・シェラーズ)。その報告の要点は、次のとおりである。
原発の安全性は高くても事故は起こり得る②事故になればほかのどんなエネルギー源よりも危険である③次世代に放射性廃棄物処理などを残すのは倫理的問題がある④より安全なエネルギー源がある⑤温暖化問題もあるので化石燃料の使用は解決策ではない⑥再生可能エネルギー普及とエネルギー効率の改善で段階的に原発ゼロに向かうことは、経済的にも大きなチャンスになる。
これは、僕が整理してきたことと殆ど同じだった。実際には、ドイツの脱原発の過程は、もの凄く大変なことで、まだまだ続く長い道のようだ。
しかし、この20年間、ドイツは直実に進歩し、その歩みは今後加速するに違いない。
何よりも、倫理問題として枠組みを決めたのが注目される。僕は、論理と言ったのだが、確かにその原点は倫理だろう。
あれも、これも、大切なんだが、それに価値の順位をつける企ては倫理だ。