管総理の浜岡原発運転停止の決断

昨夜、管総理が中部電力に対し、浜岡原発の第3号機のみならずすべての原子炉を(安全対策が完了するまで)停止するよう要請した。
これに対して、NHKは「東海大地震をはじめ、リスクのあることは以前から分かっていたのに、なぜ今停止要請なのか? 中長期の展望も出さずに、突然こうした要請を出すのは疑問」というキャスター、アナウンサーのコメントをずっと発し続けている。
浜岡原発が、切迫している東海大地震に対して、安全ではなさそうで、しかも、実際にそうなってしまったら、甚大どころか日本国に致命的な事態をもたらす虞があるのだから、一刻も早くこうした決断をすべきだったし、それについて“なぜ今”とか、中長期的展望ができてから、とか言う批判はナンセンスだ。とにかく、大惨事の種を最小にしてから、中長期的な展望を考えるべきで、逆ではない。そもそも、過去の決定、経緯に縛られ、そこから脱却するためのある程度の苦難(電力不足など・・・しかも、それもクリアできる範囲だ)を回避するために、致命的な事態をもたらす現実的可能性を残すのは、大ばか者だ。


NHKに限らないが、高級官僚、自民党の幹部、小沢一郎、マスコミの解説者たその他の、従来のエスタブリッシュメントたち(それぞれの世界でのサル山のボス達)は、管のような者が自分たちのようなエリートをさしおいて、国のトップにいることをどうしても許せないのではないのだろうと思う。管は確かにプレゼンもうまくないし、ディベート能力もイマイチだが、批判している側が素晴らしいともとても思えない。現在の、日本財政の大借金も、特捜検事の傲岸ふりも、問題だらけの原発行政も、君たちのやってきたことだろう。管を批判するなら、まず自分たちの非を認めて、日本の未来に向けて、もっと本質的な議論ができるように、努力すべきではないか。つまらない言葉尻を捉えたり、ヘマをついて、「総理の資格がない」とか叫ぶばかりではどうしようもないだろう。