地震体験

地震の恐怖感は、まさに翻弄される怖さだ。猛烈な揺れで立っていることができないということは、自分を根底から無力に感じることだと思う。生きながら濁流にのまれて死んでいった方々は、どんなに怖かったろう。数百年に一度という確率の中で、夢にも思わなかった巨大地震津波に襲われた者は、何も信じられなくなるかもしれない。確かなものが一つもない世界で、どう生きていくのか? やはり、精一杯やった末、なんとなく忘れて、世界の安定性を信じるようになるのだろうか?
そうでもなければ、精神に異常をきたすかも知れない。
そんな中で救助に全身全霊で立ち向かう者達がいる。その中には、自身が被害を受けたものさえ。彼らとその行為こそ、被害者のそして我々すべてを救うものだ。
頑張れ、超頑張れ、被害者も救援者も、そして我々も。