研究テーマ

当然のことながら、大学院に行くとなると、「何を研究したいの?」ということになる。自分としては、やはり「戦争と倫理」ということになるか? 戦争と平和については、カントが「永遠平和のために」を書いているが、それは、現代の学者が良くやるような「時事評論」的なレベルではなく、カント法論の基本的な考え方の一環としてある。ヘーゲルの「世界精神」は、戦争をうちに含むものであるが、またそれを克服して理念を実現する過程でもある。クラウゼビッツによる「政治の延長としての戦争、絶対的戦争」という重要な論点もある。国連、イラク戦争、日本の靖国問題、など、極めて現実的な問題でもある。「戦争は必然的か」「倫理的に許される戦争」「戦争において貫かれるべき倫理」は、存在するのか? 私は、戦争に対してどう対応すべきか? まさに、現代的であるとともに自分自身の問題である。