罠は誰がかけ、誰が落ちたのか?

鳩山が管をペテン師だと言って大騒ぎし、どうも管が鳩山を罠にかけたらしいと思ってきたが、内心どうも変だなあとも思っていたところ、このシナリオは実は「小沢一郎」で、森元総理、青木元参院議員、西岡参院議長らと組んで作り上げられたものだという話しが週刊誌に出た。
小沢一郎は、碁の名手で、先の先、裏の裏を読むのが得意だから、案外そうなのかも知れない。鳩山が管に会って、なんとなく辞任するような話しに持っていけば、それ以上管に求める必要は無い、曖昧な結論に管が飛びついて、半分は続投のようなニュアンスが出れば、鳩山は怒り狂う、それで管はおしまいだと。そこまで先の先を読んで「撃ち方止め!」としたのかも知れない。陰謀渦巻く世界では小沢が管より一枚上手だ。
小沢は、政治家の考え方、傾向、弱みを熟知しているから、この程度は朝飯前なんだろう。
しかし、本当に罠に落ちたのは、管ばかりではない。小沢本人もそうだろうし、政界の大物たち全員が罠に落ちたのだ。
野心が全てのエネルギーの源となっているような連中が、野心をコントロールできる筈が無い。野心によって権力に接近し、野心によって滅びていく、ある意味では古来から繰り返されてきた、政治エリートたちの宿命だ。