紙飛行機、空が恋しいこと

今朝、テレビで被災者の子供に紙飛行機を教える話が出ているのを見て、突然、思い出した。
自分は、紙飛行機が死ぬほど好きだった。小学校の校舎の二階から、紙飛行機を飛ばすと、上昇気流に乗って、いつまでもいつまでも飛んでいることがある。それが楽しくて楽しくて、たまらなかったので、毎日、より飛びそうな紙飛行機を作っては飛ばした。
星を見るのも好きだったので、夜は物干し台に寝っ転がって星を見た。自分が紙飛行機のように、星の間に浮かんでいるような気がした。
本当に、星座の間に浮かんでいるような気がしたものだ。
空を飛ぶ、それもジェット機のように空気を切り裂いて飛ぶのではなく、ふわふわと、風に乗って飛ぶ心地が何とも言えない。
そういえば、海で波に乗るのも好きだった。
台風の近づく海で、大きな波に乗って浮いていると、空を浮かぶ紙飛行機のように、スイ―っと、滑るように流され、波の頂点から最下点に落ち、またスイ―っと頂点に浮かぶ、何とも言えない気持ちよさだった。
海岸で、トビが悠然と空中を舞っているのを見るのも、何とも言えない。本当にうらやましい。
中島みゆきの歌ではないが、人は昔鳥だったのかもしれない。
こんなにも、空が恋しいなんて。